JavaScript Diary

JavaScript を先取る1 [ 2001/09/16 ]
前回の続きです。「将来使用される予約語」について説明します。
※最初に断っておきますが、以下は Java言語での仕様です。ですが、それに近いものが実装されると思われます。
では、先ずはデータ型を表すものから、

byte : 整数。大きさは 8 ビットで、-128〜127
short : 整数。大きさは 16 ビットで、-32768〜32767
int : 整数。大きさは 32 ビットで、-2147483648〜2147483647
long : 整数。大きさは 64 ビットで、-9223372036854775858〜9223372036854775857
float : 実数。大きさは 32 ビットで、±3.40282347e+38〜±1.4023946e-45(単精度浮動小数点数)
double : 実数。大きさは 64 ビットで、±1.79769313486231570e+308〜±4.94065645841246544e-324(倍精度浮動小数点数)
char : 一文字。大きさは 16 ビット。Unicode
boolean : 真偽値。大きさは 1 ビット。true 又は false

今までは全て var foo = 〜 ; というような(もしくは var も必要ない)書き方をしてきましたが、もしこれらが実装されれば、
int i = 123 ;          // int 型で初期値は 123
double num = 100.0 ;   // double 型で初期値は 100.0
char ch = 'a' ;        // char 型で初期値は文字 a
boolean flag = false ; // boolean 型で初期値は false
という風なものになるでしょう。さて、この中に文字列を表す予約語は存在しません。Java でも JavaScript でもそうですが、文字列は凄く特殊なものです。特に JavaScript の場合、文字列は時には基本型のように振る舞い、時には参照型のように振る舞います。もし、JavaScript が完全にこの形に移行した場合、文字列は String 型になりインスタンスは以下のように生成するものになるでしょう。
String text1 = "Text1" ;
String text2 = new String( "Text1" );
僕的にはこのような形式(型指定が必要)になってくれることを切望します。JavaScript がどのようなメモリ管理をしているか分かりませんが、適切な型を使用することはメモリの節約にもなりますし、保守性も向上します。また、メモリがきちんと確保されるので処理も速くなるでしょう。また、名前の付け方で悩むことも少なくなります(笑)

次回は継承などのオブジェクト指向(ユーザ定義オブジェクト)に直結するものについて説明します。